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「冷たいものがしみる」は知覚過敏とは限らない。歯科医師が研究で確かめた、歯磨き粉の実力と神経を取らない理由

「冷たいものがしみる」は知覚過敏とは限らない。歯科医師が研究で確かめた、歯磨き粉の実力と神経を取らない理由 セルフケア

この記事の結論

「冷たいものがしみるんです。虫歯ですか?」——診療室で本当によく聞く言葉です。先に答えを書きます。

  • 「しみる」の原因は一つではありません。知覚過敏のこともあれば、むし歯、歯のひび、歯周病、治療したばかりの歯のこともあります。自分では区別できません[1][2]
  • 知覚過敏用の歯磨き粉には、研究上の効果があります[6][7]。ただし効き方は穏やかで、数週間かかります。「使えばすぐ治る」ものではありません
  • 歯科医院で薬を塗る処置(知覚過敏処置)は、歯磨き粉より早く効きやすいとされています[1][11]。1回で効ききらず、何回か塗ることもあります。保険が使えます
  • 知覚過敏で神経を取ることは、ほとんどありません。神経を取った歯は、長い目で見ると失いやすい傾向があります[1][12]
  • しみる症状が気になったら、歯磨き粉で様子を見る前に、一度歯科で原因を確かめてください

この記事では、「しみる」の原因を1枚の表にまとめたうえで、知覚過敏用の歯磨き粉について私の体感と研究がどう違ったか、歯科で何ができるかを、研究の数字と一緒に書きます。文中の[番号]は記事末尾の参考文献です。

「しみる=知覚過敏」とは限らない

知覚過敏は「ほかの原因がない」ときの名前

意外に思われるかもしれませんが、知覚過敏(正式には象牙質知覚過敏症)は、むし歯や歯の神経の炎症など、ほかの原因がないときに付けられる名前です。世界歯科連盟(FDI)の定義でも、日本歯科医師会の解説でも、「ほかの歯の病気や、治療した歯の不具合では説明できない、一時的な痛み」という趣旨で説明されています[1][2]。

つまり、知覚過敏はほかの原因を消していった最後に残る診断です。歯科医師でも、診察しないと言えません。

アメリカの研究では、知覚過敏だったのは3人に1人ほど

アメリカの研究によると、一般歯科医院37施設で成人787人を調べたところ、次のような結果でした[3]。

  • 「歯や歯ぐきが痛い・しみる・不快」と答えた人は40%(315人)
  • 歯科医師がむし歯・神経の炎症・歯のひび・詰め物の不具合・歯肉炎などを除いたうえで、知覚過敏と診断したのは12.3%(97人)

この2つの数字から計算すると、「しみる・痛い」と答えた人のうち、知覚過敏だったのは3人に1人ほどです。質問が「歯ぐきの不快感」まで含む広いものだったので、あくまで目安です。それでも、「しみる」の多くは知覚過敏以外の何か、または診察でははっきりしないものだった、ということになります。

患者さんの多くは「虫歯があるかも」とおっしゃいます。その心配は半分当たっていて、半分外れています。知覚過敏とは限らない、という点では正しい。でも原因はむし歯とも限りません。正直に言うと、痛みの原因を見分けるのは、歯科医師にとっても難しい仕事です。

「しみる」の原因になるもの

診療で見ているものと研究を合わせて、表にしました。

原因どんなしみ方になりやすいか備考
知覚過敏冷たい物・風・歯ブラシが当たった瞬間に鋭くしみて、長くても1分以内に消える[1]歯ぐきが下がって根元が出た歯に多い
むし歯知覚過敏と同じようにしみることがある[1]進むと、刺激がなくても痛むようになる
歯のひびひびのある奥歯で最も多い症状は「冷たいものがしみる」だった[4]「噛むと痛い」より多い。見た目では分かりにくい
歯周病・歯の根の周りの炎症しみる・浮いた感じ・噛むと痛い、が混ざることがある頻度を示した研究は見つからなかった。診療上の経験として
歯周病の治療(歯石取り)の後治療後1週間で半数以上がしみた、という報告がある。多くは軽く、一時的[5]歯石の下に隠れていた根元が出るため
詰め物・被せ物の治療の後治療後しばらくしみることがある。経過を見て消える場合と、やり直しが必要な場合がある[1]
ホワイトニング中・後一時的に軽くしみることがある。自宅ホワイトニングなら1〜2日休めば消えるのが一般的[1]

ひびの研究は、特に知っておいてほしい数字です。目に見えるひびがある奥歯2,858本を調べたところ、最も多かった症状は「冷たいものがしみる」(37%)で、「噛むと痛い」(16%)より多かったのです[4]。しかも、しみるだけの歯を見分ける特徴は見つかりませんでした。ひびでも、知覚過敏と同じようにしみるということです。

知覚過敏は、なぜしみるのか

歯の表面は硬いエナメル質で覆われています。その内側にある象牙質には、神経のある中心部に向かって細い管が無数に通っています。歯ぐきが下がったり、歯がすり減ったり、酸で溶けたりして象牙質がむき出しになると、冷たさや歯ブラシの刺激がこの管を通じて神経に伝わり、しみます[1]。

逆に言うと、象牙質が出ていても、管が自然にふさがっていればしみません。加齢や唾液の働きで管がふさがっていくこともあり、軽い知覚過敏は時間とともに自然に消えることもよくあります[1]。

知覚過敏用の歯磨き粉には、大きく2つの効き方があります[1]。

  • 神経を興奮しにくくする: 硝酸カリウムという成分が代表です
  • 管をふさぐ: 歯の成分に近い結晶などで管の入口をふさぎます。歯科医院で塗る薬の多くはこちらです

知覚過敏用の歯磨き粉は効くのか。私の体感と研究のズレ

私は「気休め」寄りだと思っていた

正直に書きます。私は、知覚過敏用の歯磨き粉を患者さんに勧めることはあまりありません。しみる歯があれば、歯科医院で薬を塗る処置をしてしまうことが多い。歯磨き粉は効いても気休め程度ではないか、という感覚でした。

研究では、効果はある。ただし成分で差がある

調べてみると、研究の評価は私の体感より高いものでした。

  • 125のランダム化比較試験、1万2千人以上をまとめた解析では、知覚過敏用の歯磨き粉は普通のフッ素入り歯磨き粉よりもしみる症状を減らしました。確からしさは「中〜高」とされています[6]
  • 2026年に発表された最新の解析では、フッ化第一スズとアルギニンという成分が最も確かな効果を示し、セルフケアの第一選択とされました[7]

一方で、日本の知覚過敏用歯磨き粉の中心は硝酸カリウムです。国の承認基準で「歯がしみるのを防ぐ」という効能に対応する成分として挙げられているのが、硝酸カリウムです[8]。この硝酸カリウムについては、評価が少し割れます。

  • 上の大きな解析では、硝酸カリウムにも効果はありましたが、成分の中では控えめな部類でした[6]
  • 国際的な医学研究のまとめ(コクラン・レビュー)では、検査で測ると効果があった一方、患者さん自身の感じ方では差がはっきりしませんでした[9]
  • 日本人36人を対象にした古い試験では、12週間後に「しみる自覚がなくなった」人が、硝酸カリウム入りで67%、入っていない歯磨き粉で6%でした[10]。小さな試験ですが、差ははっきりしています

私の言い直し

研究に寄せて、私の考えをこう言い直します。

知覚過敏用の歯磨き粉は気休めではない。ただし、効き方は穏やかで、数週間かかる。74の試験をまとめた研究では、使い始めて7日以内に効果が出たのは歯科医院での処置だけで、歯磨き粉はもう少し長い期間で効いてくる、と整理されています[11]。

私が歯科医院での処置を先にしてしまうのは、目の前の患者さんを早く楽にしたいからです。これは研究とも矛盾しません。一方で、軽い知覚過敏なら、歯磨き粉から始めるのが国際的にも標準的な順番です[1][2]。どちらが正しいというより、早さを取るか、手軽さを取るかの違いです。

よくある誤解と、やってはいけないこと

1. 「歯磨き粉で治る」と思って、原因を確かめない

知覚過敏用の歯磨き粉で治ると思っている方は、一定数いらっしゃいます。でも、ここまで書いたとおり、しみる原因は知覚過敏だけではありません。むし歯やひびが原因なら、歯磨き粉でしのいでいる間に進みます。

もう一つ、落とし穴があります。知覚過敏の試験では、有効成分の入っていない歯磨き粉を使った人も、かなりの割合で良くなります[9][10]。自然に管がふさがることもあるし、丁寧に磨くようになることもあるからです。つまり「歯磨き粉を使ったら治った」という実感は、歯磨き粉の効果とは限りません。しみなくなったことと、原因がなくなったことは別です。

なお、知覚過敏用の歯磨き粉は医薬部外品で、国に認められている効能は「歯がしみるのを防ぐ」です[8]。病気を治す薬ではありません。

2. 「すぐに神経を取ってほしい」

逆に、「こんなにしみるなら、神経を取ってください」という方もいます。気持ちは分かります。でも私は、知覚過敏で神経を取ることはまずありません。日本歯科医師会の解説でも、神経は「できれば温存すべき」で、取るのは生活に支障が出る場合に限られています[1]。

理由は、神経を取った歯のその後です。日本の歯科医院で、歯周病の治療後に通い続けている人を平均13.9年追った研究では、神経を取った歯は、神経のある歯より約3.3倍失われやすく、10年後に残っていた割合は約90%と約99%でした[12]。失った理由で最も多かったのは、歯が割れることでした。

神経を取る理由はさまざまなので、この数字が知覚過敏にそのまま当てはまるわけではありません。それでも、神経を取ることは「しみる」を消す代わりに、歯の寿命を前借りする面がある、ということは知っておいてほしいと思います。

そもそも、知覚過敏がこじれて困った、という例は、私の経験ではほとんどありません。同じ人を何年も追った研究は見つかりませんでしたが、ヨーロッパ7か国の3,551人を調べた研究では、歯ぐきの下がりや歯のすり減りは年齢とともに増え続けるのに、知覚過敏は38〜47歳ごろを境に減っていました[13]。年齢の違う人を一度に比べた調査なので断定はできませんが、加齢で管がふさがっていくという説明とも合います[1]。急いで神経を取るより、まずは段階を踏む方が安全です。

3. しみるから、歯磨きをやめる・避ける

しみる場所を避けて磨かなくなると、そこに歯垢がたまり、歯の表面が酸で溶けて、かえって知覚過敏が悪化することがあります[1]。しみる場所こそ、やわらかい力で磨き続けることが大切です。

一方で、力任せのゴシゴシ磨きは、歯ぐきが下がる原因の一つとされています[1]。磨き方と力の加減は、ホワイトニング歯磨き粉で落ちるのは『汚れ』だけ。歯科医師が本音で書く、白くならない理由と削れるリスクで詳しく書きました。

歯科医院でできること

知覚過敏処置(薬を塗る)

歯科医院では、しみる部分に管をふさぐ薬を塗ります。保険では「知覚過敏処置」という名前で、3本までなら処置そのものの負担は3割負担で100円台です(別に診察料などがかかります)[14]。

  • 研究のまとめでは、7日以内に効果が出たのは、歯科医院での処置だけでした[11]
  • 日本の歯科医院でよく使われる薬3種類と、海外の薬1種類を比べた試験では、4種類とも6か月間しみる症状を抑えました[15]。ただし一部の薬では、6か月で少し戻りがありました

一度で終わらず、何回か塗ることもあります。すり減って凹んでいる部分は、樹脂で覆う処置をすることもあります[1]。

食いしばりがある人には、マウスガード

食いしばりや歯ぎしりのある方には、寝るときのマウスガードを勧めることがあります。歯ぎしりを止める装置ではなく、歯にかかる力を装置で受けて、歯を守るのが狙いです。

「食いしばりでひびが入り、ひびでしみる」と説明したくなるところですが、これを一続きで確かめた研究はありません。それぞれの関係を調べた研究は、次のとおりです。

  • 食いしばりと、しみる: 睡眠中の歯ぎしりがある人58人と、ない人33人を比べた小さな研究で、しみる自覚があったのは歯ぎしりありの62%、なしの36%でした。歯の根元がくさび状に欠けた部分も、歯ぎしりありで多く見られました[16]
  • 食いしばりと、ひびの症状: ひびのある奥歯約3,000本を調べた研究で、食いしばり・歯ぎしりの自覚がある人は、ひびに症状が出やすいという結果でした[17]
  • ひびと、しみる: 上で書いたとおり、ひびの症状で最も多いのは「冷たいものがしみる」でした[4]

どれも「一緒に見られることが多い」ことを示した研究で、食いしばりがひびや知覚過敏を「起こす」ことまでは証明されていません。

マウスガードの効果についても、正直に書いておきます。歯のひびについての欧州の専門学会の見解では、食いしばりなどの癖がある場合にマウスピースの作製を「考慮すべき」とされています[18]。一方、国際的な医学研究のまとめでは、マウスピースが歯ぎしりの治療として有効と言える十分な証拠はなく、「歯のすり減りには何らかの利益があるかもしれない」という位置づけです[19]。ひびや知覚過敏を防ぐことを試験で確かめた研究は、まだありません。私はこれを、研究より臨床の判断として勧めています。

歯ぎしりに対するマウスピースは、保険で作れます[14]。装置そのものの費用は作り方によって変わり、3割負担でおよそ2,000〜4,500円です。別に型取りや診察の費用がかかります。

今日からできる、サボっても効く仕組み

1. 知覚過敏用の歯磨き粉は「足す」のではなく「入れ替える」

歯磨き粉を2本並べると、面倒になって続きません。今使っている歯磨き粉を使い切ったら、知覚過敏用に入れ替えるだけにします。歯磨き粉は効くまでに時間がかかるので[11]、使い始めた日から4週間後にカレンダーで印を付けて、そこで効いたかどうかを判断します。その時点で変わらなければ、歯磨き粉の問題ではなく、原因が別にある可能性を考えて受診してください。

効いた場合も、しみる原因(下がった歯ぐきなど)が残っていれば、やめると戻ることがあります。日本歯科医師会の解説でも、硝酸カリウム入りは続けて使うことで効果があるとされています[1]。

選ぶときは、歯科医院専売品である必要はありません。ドラッグストアで手に入るもので十分です。一例を挙げると、ライオンの「デントヘルス 薬用ハミガキ しみるブロック」は、硝酸カリウムと乳酸アルミニウムの2つの薬用成分に、フッ素(1450ppm)と歯ぐきのケア成分が入っています。表示されている効能の最初が「歯がしみるのを防ぐ」で、この記事で書いてきた「治すのではなく、防ぐ」という位置づけと一致しています。なお、フッ素が高濃度なので、6歳未満の子どもへの使用は控えるよう表示されています。

2. 酸っぱい飲み物は「ちびちび飲み」をやめる

イギリスの600人の研究では、しみる症状がある人に多かったのは、酸性の飲食物をとる回数ではなく、歯に触れている時間の長さでした[20]。

  • 果物を1回10分以上かけて食べる習慣が、しみる症状のある人で多かった(約2.7倍のオッズ)
  • 飲み物を口に含む・すすぐ・ちびちび飲む習慣も、同じく多かった(約2.3倍のオッズ)

一つの病院の研究なので因果関係までは言えませんが、「炭酸飲料を長時間かけて飲む」ような習慣が歯を溶かすことは、日本歯科医師会も書いています[1]。やめるのが難しければ、飲む時間を決めて一度に飲みきる、口の中で転がさない、だけでも十分です。

3. 食いしばりの自覚があれば、定期検診で一言伝える

「朝起きるとあごが疲れている」「気づくと歯を食いしばっている」という方は、定期検診のときに伝えてください。ひびのある歯に症状が出やすい人の特徴として、食いしばりや歯ぎしりをする人が挙げられています[17]。

受診の目安

基本は「気になったら」

「行かなくてよい場合」を書きたいところですが、しみる症状については、私は気になったら受診してくださいと言います。理由は、ここまで書いたとおり、自分では知覚過敏かむし歯かひびか見分けられないからです[1][3]。日本歯科医師会も、同じ理由で早めの受診を勧めています[1]。

早めに受診してほしいサイン

次のような場合は、知覚過敏以外の原因の可能性があります。

  • しみたあと、刺激がなくなっても痛みが続く。痛みがとても強い[1]
  • 何もしていなくてもズキズキ痛む。夜に痛む
  • 噛むと痛い。噛んで離したときに痛い(ひびのサインのことがあります)[4]
  • 歯に穴や黒い部分がある、詰め物が欠けた・取れた
  • 1本だけ、急にしみるようになった

急がなくてよいことが多い場面

次の場面は一時的なことが多く、少し様子を見てもかまいません。ただし、2〜3週間たっても続く、だんだん強くなる場合は受診してください。この「2〜3週間」は、研究の数字をふまえた私の目安です。

  • ホワイトニング中: 自宅ホワイトニングなら1〜2日休むと消えるのが一般的です[1]
  • 歯石取り・歯周病の治療の直後: 歯ぐきの手術のあとでも、しみる人の割合は1日後の約8割から、8週後には約2割まで下がっていました[5]
  • 詰め物・被せ物の治療の直後: 深い詰め物の治療では、7日以内に40%の人がしみましたが、12か月後にしみている人はいませんでした[21]。続く場合は、治療した医院に伝えてください

よくある質問

Q. 知覚過敏用の歯磨き粉は、どれくらいで効きますか?

A. 数日で効くものではなく、数週間かけて効いてきます[10][11]。1〜2回使って効かなくても、あきらめるのは早いです。4週間使って変わらなければ、原因が別にある可能性を考えて受診してください。

Q. しみなくなったら、普通の歯磨き粉に戻していいですか?

A. 戻してもかまいませんが、歯ぐきが下がっているなど、しみる原因が残っていれば症状が戻ることがあります。硝酸カリウム入りは続けて使うことで効果があるとされています[1]。戻して再びしみたら、また入れ替えるだけで十分です。

Q. 知覚過敏を放っておくと、どんどん悪くなりますか?

A. 軽い知覚過敏は、自然に消えることもよくあります[1]。年齢別の調査でも、知覚過敏は40代ごろを境に減っていく傾向がありました[13]。私の経験でも、知覚過敏そのものが大きくこじれるケースはほとんどありません。心配なのは、知覚過敏だと思っていたものが、実はむし歯やひびだった場合です。

Q. 神経を取れば、もうしみませんか?

A. しみる原因がその歯の神経に伝わる痛みであれば、原理的にはしみなくなります。ただし、原因の見立てが違っていると、神経を取っても症状が残ることがあります。また、神経を取った歯は長い目で見ると失いやすい傾向があり[12]、知覚過敏で神経を取るのは、生活に支障が出るほどの場合に限られます[1]。まずは歯磨き粉や歯科での処置から試してください。

Q. ホワイトニング歯磨き粉を使っていて、しみるようになりました。

A. いったん使うのをやめて、様子を見てください。それでも続くなら、歯磨き粉以外の原因も考えて受診してください。

この記事を書いた人

現役の歯科医師です。歯科医師として5年以上、地域の歯科医院で日々患者さんを診ています。「しみる」と来院される方の多くが「虫歯ですか」と心配されますが、原因は一つではなく、歯科医師にとっても見分けるのが難しい症状です。このサイトでは、頑張らなくても回る仕組みを、歯科の内側から書いていきます。

この記事で紹介した歯磨き粉(デントヘルス しみるブロック)は、ドラッグストアで手に入る知覚過敏用の一例です。リンクから購入されると当サイトに紹介料が入りますが、歯磨き粉だけで済ませず、まず原因を確かめることを勧めています。

参考文献

  1. 日本歯科医師会. テーマパーク8020「知覚過敏」(執筆: 田上順次). リンク
  2. FDI World Dental Federation. Policy Statement: Dentin Hypersensitivity. Adopted by the FDI General Assembly, September 2009, Singapore. リンク
  3. Cunha-Cruz J, Wataha JC, Heaton LJ, et al. The prevalence of dentin hypersensitivity in general dental practices in the northwest United States. J Am Dent Assoc. 2013;144(3):288-296. DOI
  4. Hilton TJ, Funkhouser E, Ferracane JL, et al. Associations of types of pain with crack-level, tooth-level and patient-level characteristics in posterior teeth with visible cracks: Findings from the National Dental Practice-Based Research Network. J Dent. 2018;70:67-73. DOI
  5. Lin YH, Gillam DG. The Prevalence of Root Sensitivity following Periodontal Therapy: A Systematic Review. Int J Dent. 2012;2012:407023. DOI
  6. Martins CC, Firmino RT, Riva JJ, et al. Desensitizing Toothpastes for Dentin Hypersensitivity: A Network Meta-analysis. J Dent Res. 2020;99(5):514-522. DOI
  7. Gormley AJ, Walsh T, Twigg J, et al. Dentifrice formulations for the treatment of dentin hypersensitivity: A systematic review and network meta-analysis. Periodontol 2000. 2026 (online ahead of print). DOI
  8. 厚生労働省. 薬用歯みがき類製造販売承認基準について. 薬生発0628第13号(令和3年6月28日). リンク
  9. Poulsen S, Errboe M, Lescay Mevil Y, Glenny AM. Potassium containing toothpastes for dentine hypersensitivity. Cochrane Database Syst Rev. 2006;(3):CD001476. DOI
  10. Nagata T, Ishida H, Shinohara H, et al. Clinical evaluation of a potassium nitrate dentifrice for the treatment of dentinal hypersensitivity. J Clin Periodontol. 1994;21(3):217-221. DOI
  11. Marto CM, Baptista Paula A, Nunes T, et al. Evaluation of the efficacy of dentin hypersensitivity treatments—A systematic review and follow-up analysis. J Oral Rehabil. 2019;46(10):952-990. DOI
  12. Kato T, Fujiwara N, Ogawa T, Numabe Y. Risk factors for tooth loss with a mean follow-up period of 13.9 years in supportive periodontal therapy patients. BMC Oral Health. 2021;21(1):202. DOI
  13. West NX, Davies M, Sculean A, et al. Prevalence of dentine hypersensitivity, erosive tooth wear, gingival recession and periodontal health in seven European countries. J Dent. 2024;150:105364. DOI
  14. しろぼんねっと. 歯科診療報酬点数表(令和8年) I002 知覚過敏処置 / I017 口腔内装置. I002 / I017
  15. Mehta D, Gowda VS, Santosh A, Finger WJ, Sasaki K. Randomized controlled clinical trial on the efficacy of dentin desensitizing agents. Acta Odontol Scand. 2014;72(8):936-941. DOI
  16. Ommerborn MA, Schneider C, Giraki M, et al. In vivo evaluation of noncarious cervical lesions in sleep bruxism subjects. J Prosthet Dent. 2007;98(2):150-158. DOI
  17. Hilton TJ, Funkhouser E, Ferracane JL, et al. Correlation between symptoms and external characteristics of cracked teeth: Findings from The National Dental Practice-Based Research Network. J Am Dent Assoc. 2017;148(4):246-256.e1. DOI
  18. Patel S, Teng PH, Liao WC, et al. Position statement on longitudinal cracks and fractures of teeth. Int Endod J. 2025;58(3):379-390. DOI
  19. Macedo CR, Silva AB, Machado MA, Saconato H, Prado GF. Occlusal splints for treating sleep bruxism (tooth grinding). Cochrane Database Syst Rev. 2007;(4):CD005514. DOI
  20. O’Toole S, Bartlett D. The relationship between dentine hypersensitivity, dietary acid intake and erosive tooth wear. J Dent. 2017;67:84-87. DOI
  21. de Oliveira ILM, Hanzen TA, de Paula AM, et al. Postoperative sensitivity in posterior resin composite restorations with prior application of a glutaraldehyde-based desensitizing solution: A randomized clinical trial. J Dent. 2022;117:103918. DOI

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